正音寺
正音寺は広谷山正音寺と号し、真言宗智山派の寺院で本尊は聖観世音菩薩です。
弘治元年(1555年)に僧専営によって開山されました。
開基は岸田茂呂源正春もしくは正春の養子の和泉正信とも伝えられ、境内には正春を初めとする市内最古級の墓石が並んでいます。
伝承によると、土地の豪族正春は、その時代に川越城主扇谷上杉朝定に仕えていましたが、朝定が天文十五年(1546年)四月、北条氏康に攻められて(東明寺合戦)で敗死してしまい、孤児となった朝定の子を養子として岸田家を継がせたと伝えられています。
墓所には弘治二年(1556年)霜月八日
「宝正院殿直応自覚居士」と刻まれた茂呂源正春の墓石があります。
明治十七年(1884年)には本堂を仮校舎とした鶴ヶ島学校の分教場がおかれました。
この上広谷分教場は現在の鶴ヶ島第二小学校の全身でもありました。